「妖怪祓い」とは、何らかの事情で「現世（うつしよ）」に留まる妖怪たちを本来棲むべき「隠世（かくりよ）」へと送り届ける仕事である。
高校入学直前のある日、芦屋花繪は白いもじゃもじゃとした奇妙な妖怪に取り憑かれてしまった影響で体調を崩し、入学後しばらく保健室通いになってしまう。そんな中、彼は偶然にも妖怪祓いを仕事とする「物怪庵」の連絡先を発見。自分に取り憑いている妖怪をどうにかしてほしいと思い物怪庵を訪れるが、芦屋を出迎えたのは不機嫌そうな主・安倍晴齋だった。
無事に妖怪を祓ってもらったが、その代金はなんと１００万怨。隠世の通貨など持っていない芦屋は、仕方なく物怪庵の奉公人（アルバイト）として働くことに……。芦屋と安倍の妖怪祓いコンビと妖怪たちの物語が幕を開ける。